イナズマ ケンキュウジョ

色々な場所へ投下したSSのリファインしたもの。 現在は「涼宮ハルヒの憂鬱」がメイン。

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私は、ここにいる。(拍手とか)

どうにもハルヒ二期が決定したみたいですね。
これで釣りだったら気合入れすぎだぜ仕掛人。

現在スランプに陥りながらもセコセコと書いてます。
新入生エロネタやりたいだけだったのに80kオーバーってどういうことよ!? しかもまだ新入生エロに突入してないし!
時々気分転換にら☆すエロパロな場所へプチネタ落としつつ気分転換中。
7/7投下を夢見てましたがどうやら夢のまた夢みたいです。

そんなこんなで拍手返し。

>ごめんなさい、今まであなたの名前が「イナズマン」さんだと思っていました。
イナズマンでも構いません。サナギマンだとちょっと困りますが。

>アイマスSSとかは?
(私信)まずはアニメおめでとう(色んな意味で)
アイマスはやったことないんだよねぇー。コッチじゃ放送もしてないし。
だれかX箱ください。

>ナイト2000の人工知能はK.I.T.T.でキットだよ。
(私信)何故ここに!?

以上!



え、続き見るんですか?

没にした長編の一遍。ハルヒは自分の力を知っていて朝倉が味方にいる。そんな長門救出劇。

- * -

長門有希の探索

 長門の万能さはそれすなわち上の連中である情報統合思念体の万能さでもある。おそらくそのでたらめっぷりは今の覚醒したハルヒに並ぶくらいなのだろう。
 さて、そんなでたらめ連中がエレクトリカルパレードをしている中にこっそり忍び込んで長門を取り返すなんて可能だろうか。
 まず無理だろう。断言しても言い。何ならファミレスで全員おごりでも賭けようじゃないか。

 朝倉の話では長門の監視用AI、つまり心は情報圧縮領域とやらにあるらしい。
「一番近い感覚でいうと、六次元世界って所かしら」
 縦横高さに時間だけでなく更に何だか解らんベクトルを二つも組み合わせた世界かよ。普通の人間には行く事ができない場所だという事はわかった。全く持って解りやすい説明ありがとうよ、朝倉。
「インターフェース、身体の方は喜緑さんが動いてるわ。でも、わかるわよね」
 ああ。大切なのは心の方だ。極端に言えば、心が長門なら外見はどう変わってもかまわんし、朝倉が教えればハルヒの力でインターフェースの作成ぐらい何とでもなるだろう。その時はメガネなしで頼むぜ。


 さて俺は常々思う事がある。映画とかで相手の領域に行ってこっそり獲物を奪おうとするシーンがあるが、そういうシーンはまず失敗するのがお約束だ。話を盛り上げる為には仕方の無い事だと割り切る前に考えて欲しい。相手の土俵にわざわざあがって行けばそれだけで失敗する確率が上がるのは当然の事といえよう。
 ましてや今回の相手はでたらめ集団の情報統合思念体である。例えハルヒの力で情報圧縮領域とやらに突入したとしても、どうなる事か全く予想できないし、できる事なら六次元なんて例えにされる領域への侵入は一生ご免被りたい。

 ならどうするか。
 答えはいたってシンプルなものだ。相手の領域に入るのが嫌なら、こちらの領域に呼び寄せれば良い。な、実にシンプルだろ?
 そんな訳で企画立案俺、満場一致の賛成で承認された作戦は、鶴屋さんに無人島を用意してもらって実行される事になった。しかしこうもあっさり無人島を用意できるとは、鶴屋さんにはいつもながら驚かされる。
 俺とハルヒは朝倉の力で島まで文字通りの意味で飛んで行き、砂浜へと降り立つ。
「朝倉、島に誰もいないな?」
「大丈夫よ。島を中心に半径百キロの空間には誰もいないわ」
 かつて我がクラスのカリスマ優等生はその人当たりの良い笑みを浮かべながら返してくる。わざわざ誰も来ないように太平洋の中心を選んだんだから、ボートで世界一周してる奴とか大航海時代に憧れた提督とか流れてくるんじゃないぞ。
「よし、やってしまえハルヒ! 情報圧縮領域だか何だか知らないが、こっちの世界で認識できるような形で具現化してしまえっ!」
「オッケー! まあ適当に何かと似たようなもんになるでしょ!」

 ハルヒのアホみたいな柔軟な思考を今回ばかりは褒め称えてやりたいね。力の事を完璧に理解してたとしても、俺ではこうは行かなかっただろう。
 かくして俺とハルヒと朝倉は宇宙旅行も多次元旅行もする事無く、情報圧縮領域改め、縦は六段、横には無数という何ともシックな木製引き出し棚と対面する事になった。


- * -
 パソコンが普及する前の図書館なら何処にでもあったものだ。
 図書管理カード。図書館に収められている図書はこのカードを作り、こうした引き出しにあいうえお順なり図書種別順なりで並べられ管理されていた。
 俺たちの目の前にあるのはまさしくそれだ。数が尋常でない事を除けば、だが。

 ためしに一つあけてみる。中にはカードが綺麗にぎっしりと並べて保管されていた。
「情報圧縮領域のデータね」
「つまりこういう事か。この膨大なカードの中に長門の心のカードがあると」
 図書カード姿になるとはなんとも長門らしいというか。取りあえず三人手分けして長門の心のカードを探す事にした。
「ハルヒ、お前は片っ端から引き出しを開けるなんてしなくていい。その代わり、長門のカードがありそうだなって思う場所を見つけるんだ」
「どういう事?」
「忘れたか? お前の力は万能だ。だからここにあると確信して探せば、そこに必ず長門はいる」
 確率論をぶち破り、相手に好きなくじを引かせる事も可能なお前ならな。
「ざっと引き出しを眺めて、コレだと感じた引き出しだけ調べればいい。お前の場合それだけで十分当たりに近づける」
「わかった。じゃあ一度端まで流して見てくる」
 そう言ってハルヒは引き出しを横目に歩き始めた。
「それじゃ、わたしは逆を見てくるわ」
 朝倉もまた歩き出そうとした所で俺は引きとめ確認を取った。お前は長門がどれだかわかるよな?
「正直に言うと微妙ね。実はさっきから色々検索してみてるの。でもここまで情報の形が変化してしまっているとあまり深く情報に繋がれないのよ」
 そうか。でもまぁハルヒ並には何とかしてくれそうだ。
「頑張ってみるわ。でも、わたしはあなたこそ長門さんを見つけられるかもしれない、と思っているの。わたしや涼宮さんよりも先に、しかもあっさりと簡単にね」
 俺が? どういう事だ?
 確かに本当ならここで俺も負けてられないとか言うべきなのだろうが、生憎と俺はグーグルさんのような検索能力は持ち合わせていない。
「そうね。でも、何となくそう思っただけ。まぁ何もしないで待つよりは良いんじゃないかしら」
 人畜無害な微笑を浮かべた人畜有害な存在は、そのまま棚に軽く手を触れさせながらハルヒとは逆方向へと歩いていった。

 別に朝倉に言われたからと言うわけではない。目の前の何処かに長門がいるっていうのに二人に任せて自分は何もしないと言うほど俺は長門嫌いでも薄情でもないんでね。
「……地道にぶち開けてみるか」
 取りあえず目の前の引き出しを一つ開けて中のカードを見てみる。
 何処の国の、いや地球語かどうかもわからない記号の羅列がカードに記されていた。言語っぽいとわかるだけまだましなのだろうか。下手したら宇宙には言語の表記という行為が時代遅れだという文明も真夏に鳴きまくるセミの数ぐらいは軽く存在するのかもしれない。
 いやはや全くどうしようかね。せめてタイトル欄に俺のわかる文字で長門有希とか書かれていてくれよと期待しつつ、俺はカードの束を次々と調べていった。

- * -
 二時間半が過ぎた。
 両手の感覚がしびれてきたので一息つく。さて今までに何枚カードを見たのだろうかと、俺は開けっ放しの引き出しの数を見て溜息をついた。両手をぶらぶらと振り、さっきカードで切ってしまった傷をなめて癒す。
 どのカードが長門なのかヒントも無ければ、カードの文字すら読めやしない。ゲームの不親切さは冬のハルヒ消失の時のカギ探し以上だ。今まで見たカードの中に長門があったかもしれないと考えると無限ループに陥りそうだ。
 気分一新も兼ねて携帯を鳴らしてハルヒに連絡を取ってみる。こちら作戦参謀。そっちはどうだ、オーバー。
『ダメね。今まで7つぐらい目をつけたけど、それっぽいカードは無かったわ』
 どれっぽいのが長門なのかわからんが、ハルヒにはわかるんだろう。きっと。
『それにしても数が多いわねぇ。全部並べたら地球一周するんじゃないかしら?』
 何が起こってもいいように鶴屋所有の無人島で実行してよかったと思う。しかしそんなにあるのかこの引き出し。
『引き出し棚に登ってみればわかるわ』
 登ったのかよお前。何やってんだかと思いつつ言葉に習って引き出し棚に登ってみた。
 そして見た。見たくなかった光景を。
 そこには今自分が登っている引き出し棚と同じ形の引き出し棚が等間隔に無数に並んでいた。島全体が引き出しで埋まってんじゃないのかと思うほどだ。

「……引き出しって、この一列だけじゃなかったのか」
『そー言う事。いま何となく選んだ4列目をそっちに向けて歩いてるところよ。とにかく、頑張って有希を探しましょう』

 その後朝倉とも連絡を取るが似たような感想だった。しかも更に困った事を宣言してくる。
『この領域がいつまで具現化していられるかわからないわ。そして一度戻ってしまったら、長門さんは移動されるか、最悪消去されるかもしれない』
 まさに何てこった。俺は無数にある引き出し棚を眺めつつ死に至る病に陥りそうだった。しかし今は病欠している時ではない。時間制限があるというのなら、とっととこのかくれんぼに終止符を打たねばなるまい。

 気合を入れ終え、棚から飛び降りようとしたその時だった。棚の一角が突然爆発したかと思うと、その影響で舞い上がったカードが光になって崩壊していく。
 朝倉の言っていた具現化の限界時間があっさり来たようだ。
 急いでどうにかしなければならない。このままでは長門がまた連れて行かれてしまう。そうなれば最悪、消去だ。
「くそおっ! こういう時にギリギリで見つけるのが話のスジってもんだろうがよ!」
 意味不明に叫び、引き出し棚を見渡す。次々と爆発は起こり、その度に数多のカードが光となっていった。冗談じゃねぇ。俺たちの許可なしにそんな事誰がさせるか。
「キョン! 何、何が起こってるの!」
 同じように棚の上に乗りハルヒが走ってくる。
「タイムアップらしい。空間が逃げ始めている」
「逃げるって、有希はどうなるのよ!」
 俺は答えられず視線をそらす。ぎちぎちと鳴るぐらい奥歯をかみ締め、こぶしを握り締める。そんな俺の気持ちはハルヒに十分伝わったようだ。
「そんな……有希、有希ッ!!」
 棚を飛び降り手当たり次第に引き出しからカードを取り出す。
「キョン! 何やってるの! 早く有希を探しなさい!」
 俺だって気持ちは同じだ。だが何処を、どうやって探せばいい。どのカードが有希かもわからないんだぞ。
「諦めるの!? ふざけないでよ! あんたがあたしを焚きつけた戦争でしょ! あんたが折れるなんて許さないわよ!」
 そう言ってカードを手当たりしだいぶちまける。既に探してるのか何だかわからない。くそっ、何か手はないか。何か長門を探し出す方法はないのか!

 ふと突然に古泉の言葉を思い出した。野球大会の時、そしてゲーム対決の時にあいつが言った言葉だ。俺とハルヒは見えない信頼関係で結ばれてるとかどうとか言ってやがったな。
 まず、俺に問う。俺はなんでハルヒにあんな探し方をさせたのか。
 決まっている。ハルヒならそれで十分長門を探し出せると信じていたからだ。
 ではその逆はどうだろう。なんでも実現できるハルヒが信じた場合、それは──。

「……ハルヒ。こんな絶望的な状況で、全能のお前ですらカードが見つけられない。それでも長門が救えると思うか?」
「救えるかじゃないわ、救うのよ!」
 そうか。その言葉をきいて、俺の心は一気に冷静さを取り戻した。
「わかった。ハルヒ、俺に任せろ」
「え?」
「大丈夫だ。俺が必ず長門を見つけ出す」
 それだけ告げ、ざっと本棚を見回す。爆発で煙やら粉塵やらが飛んでくるが知った事か。
 ハルヒは手を止めて、棚の上に立つ俺を見上げているようだ。気にはなるが、今はそっちを見ている暇はない。
 何処だ、長門。お前は今、何処にいるんだ。
 そうして見ていた本棚の一角。理由はわからないが、その棚の一角に対し俺の心が何かの信号を送ってきた。棚から棚へと飛び渡りその一角へ向かい、棚の一角、心が告げるその引き出しを開けてみた。
 中には今までと同じようなカードの束。意味不明な言語で書かれたサイケなカードがぎっしりと詰まっている。だが一枚だけサイズが違うカードが混ざっていた。みればサイズだけでなくデザインも他の図書管理カードとちょっと違っている。

 良く見れば、それは図書管理カードではなく貸出カードだった。
 書名の下に複数の枠が存在し、そこに貸出者の名前を書き込むあれだ。バーコードリーダーやパソコン入力といったデジタル化に伴いこっちも廃れてはきているが、学校図書館など小さな所ではまだまだ現役である事だろう。
 貸出カードに日本語で書かれた書名には見覚えがある。どんな内容かは知らんし書名自体も「世界を大いに盛り上げるための涼宮ハルヒの団」みたいなインパクトのあるような名前ではなかったが、それでも見た瞬間に思い出した。
 そういえばあっちの長門も、図書館で利用者カードを作ったという記憶は残されていたな。少々改ざんされてはいたが、エピソード自体を消去はしなかった。

「それだけお前の記憶に残ってたって事か、長門」

 一冊の本を手に全く動こうとしなかった長門を引きつれ、カウンターでカードを作ってやって借り出させた本。そこにはその書名が書かれていた。

 整った明朝体で書かれた貸出者名、長門有希の名前と共に。

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